台風の停電対策|3日前から始める準備リストと停電中にやること
2026.07.23 (最終更新: 2026.07.27)
最終更新日: 2026年7月10日
結論からお伝えします。台風の停電対策は、上陸の3日前から始めるのが正解です。想定すべき停電期間は「最低3日、できれば1週間」。 根拠は2019年の台風15号で、関東で最大約93万戸が停電し、大半の地域は2〜3日で復旧した一方、被害の大きかった千葉県では99%復旧までに約2週間を要しました(経済産業省の検証資料より)。台風は地震と違って数日前から進路が予報される「予告される災害」です。つまり、備えれば確実に勝てます。この記事のリストを上から実行してください。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
台風の停電は「数日単位」で考える|93万戸停電の教訓
まず、どれくらいの停電を想定すべきかを実績で確認します。2019年9月、関東上陸としては過去最強クラスの台風15号が千葉市付近に上陸し、最大瞬間風速57.5m/sを記録。関東広域で最大約93万戸が停電しました。東京・神奈川・埼玉などは2〜3日でおおむね復旧しましたが、送配電設備の被害が集中した千葉県では、停電が1万戸以下になるまで約2週間かかっています(出典: 経済産業省・台風15号に伴う停電復旧プロセス等に係る検証、2026年7月10日参照)。
ここから導ける設計基準はシンプルです。「3日分は自力でしのげる備え」を基本に、被害中心部に入った場合の1週間も頭に入れておく。なお、この停電の主因は強風による飛来物が電線・電柱を直撃したことでした。自宅のベランダの物干し竿や植木鉢が、地域の停電の原因になり得る——後述のリストに「飛来物の片付け」が入っているのはこのためです。
【3日前〜前日】停電に備える準備リスト
台風の進路予報が出たら、以下を上から実行します。所要は合計半日もかかりません。
- 充電できるものをすべて満充電にする(スマホ・モバイルバッテリー・ポータブル電源・ノートPC)。台風対策の中で最も費用対効果が高い行動です
- 冷凍室に保冷剤と凍らせたペットボトルを追加する。停電時の庫内温度の上昇を遅らせ、溶ければ飲み水になります
- 浴槽に水を張る(断水時のトイレ・生活用水)
- 車のガソリンを満タンにする。避難手段であると同時に、シガーソケット充電と「冷房付きの待機場所」を確保できます
- 懐中電灯・ランタンの電池を確認する。ろうそくは火災リスクがあるため使わない
- 現金(小銭と千円札)を用意する。停電するとレジもATMも止まります
- 携帯ラジオの動作確認。台風15号では停電と同時に通信障害も発生しており、スマホだけに頼るのは危険です
- ベランダ・庭の飛来物になり得る物を屋内へ(物干し竿・植木鉢・すだれ等)
このうち最初の「満充電」が効くのは、台風が予告される災害だからです。地震ではできない「前日に電池を満タンにしておく」が、台風では確実にできます。
【停電中】やること・やってはいけないこと
停電したら、行動の軸は「冷蔵庫」「情報」「暑さ」の3つです。
冷蔵庫は開閉を最小化する。 開ける前に取り出す物を決めてから開ける、を家族で徹底してください。保冷剤を仕込んだ冷蔵庫なら、開閉を我慢するだけで食材の持ちが大きく変わります。停電時に冷蔵庫をどれだけ守れるかの計算はポータブル電源で冷蔵庫は何時間動くかの検証で詳しく扱っています。
情報はラジオ併用で、スマホの電池を温存する。 スマホは低電力モード+画面を暗くして、復旧情報や給水情報の確認用に取っておきます。
夏台風の最大リスクは熱中症です。 我慢せず、日中の最も暑い時間帯に扇風機や冷房へ電力を集中させてください。電力に余裕がなければ、ガソリンを入れておいた車のエアコンが避難所になります。
避難などで家を空けるときはブレーカーを落とす。 復旧時に倒れた電気ストーブなどから出火する「通電火災」を防ぐためです。
電気の備えの本命|台風とポータブル電源は相性が良い
3日分の停電に電気で立ち向かうなら、ポータブル電源が本命です。理由は先ほどから繰り返している一点——台風は前日に満充電できる災害だからです。1000Whクラスなら、停電中の冷蔵庫を約11〜20時間動かせる計算(当サイト検証値)で、スマホ充電なら数十回分。日中は冷蔵庫、夜はスマホと扇風機、と使い分ければ「最初の丸1日」を電気付きで乗り切れます。2000Whクラスなら冷蔵庫を丸1日守る計算です。
注意してほしいのは調達のタイミングです。停電が起きてからでは、店頭もECも品切れが起きますし、届くまでの数日がいちばん苦しい時間になります。台風シーズンが本格化する前の今が、価格的にも在庫的にも備えどきです(夏は大型セールの季節でもあります。買い時はセール時期のまとめをどうぞ)。
家族構成や使いたい家電から必要な容量を知りたい方は、必要容量診断ツールで30秒で計算できます。定番の1000Whクラスから備えるなら、こちらが確実です。
まとめ:台風は「予告される災害」、だから備えれば勝てる
要点です。
- 想定は最低3日・できれば1週間(台風15号: 93万戸停電・千葉は99%復旧まで約2週間)
- 3日前から: 全機器の満充電・保冷剤・風呂水・ガソリン満タン・現金・ラジオ・飛来物の片付け
- 停電中: 冷蔵庫の開閉最小化・スマホ温存・熱中症最優先・外出時はブレーカーOFF
- 電気の備えはポータブル電源が本命。前日に満充電できるのは台風だけ
このリストは台風のたびに使い回せます。ブックマークしておいて、次の進路予報が出た日に上から実行してください。